2011年09月07日

景品表示法による保険販売の規制

景品表示法は正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」と言いますが、この正式名称を見てわかるように、(1)過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限する、(2)商品やサービスの品質、内容、価格などを偽って表示する事を規制するという、2つの目的があります。

保険販売の広告を見ていると保険を契約したお客様に、商品券や図書カードをプレゼントするキャンペーンをやっていたりしますが、もしそのプレゼントが景品表示法上の景品類に該当すると、この法律の規制を受けます。

景品表示法上の景品類に該当するのは、下記の3つのいずれにも当てはまる場合ですが、もし景品類に該当すると原則としてお客様にプレゼントできるのは、取引の価額(保険料の金額)の20%が上限になります。

(A)顧客を誘引するための手段
(B)事業者が自己の供給する商品、サービスの取引に付随して提供
(C)物品、金銭その他の経済上の利益

保険の契約者に商品券や図書カードをプレゼントする事を広告に掲載するのは(A)に該当し、実際に保険を契約した時に渡すのは(B)に該当し、商品券や図書カードは(C)の経済上の利益に該当しますので、上記のキャンペーンは景品表示法の規制を受けます。

ではすでに保険の契約をしているお客様に商品券や図書カードをプレゼントするのは、景品表示法の規制を受けないのでしょうか?

この既に保険の契約をしているお客様に対するプレゼントは、保険の契約を継続してくれる事や、別の保険契約を締結してくれる事を期待してプレゼントをしている面もありますので、(A)の「顧客を誘引するための手段」として解釈できます。

また(B)に関しては、保険を契約してくれたら商品券や図書カードをプレゼントするといった場合以外でも、「事業者が自己の供給する商品、サービスの取引に付随して提供」と認められる場合があります。

そして(C)に関してですが、商品券や図書カードは「物品、金銭その他の経済上の利益」と認められるので、既に保険の契約をしているお客様に対するプレゼントも、取引の価額(保険料の金額)の20%までにしておいた方が良いのです。

このような場合における取引の価額(保険料の金額)の20%とは、保険の契約を継続してくれる事を期待して、お客様にプレゼントをしていると解釈できる場合、すでに契約している保険を基準にして計算をしますので、その保険料の金額の20%になります。

また別の保険契約を締結してくれる事を期待して、お客様にプレゼントをしていると解釈できる場合、別の保険契約として想定される保険のうち、最も保険料が安いものを基準として、その保険料の金額の20%になります。

以上で景品表示法による保険販売の規制の話を終わりますが、これらの規制は一般消費者の利益を保護するとともに、過大景品による不健全な競争を防止する事を目的としております。
posted by FPきむ at 20:57 | 保険に関連する法律の知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする