2011年07月30日

育児休業期間中の住民税の徴収猶予制度

住民税とは市町村民税と道府県民税の総称ですが、個人に課す個人住民税と法人に課す法人住民税があります。

法人とは株式会社や有限会社の事で、会社の利益に対して課税するのが法人税住民税ですが、一般の方が住民税と言えばおそらく、個人住民税を示していると思います。

ですから個人住民税の話に絞って解説をしますが、自分で確定申告をして納税もする自営業者と会社員では、住民税に対する考え方が全然違うのではないでしょうか?

会社員の方は毎月の給与から住民税が控除され納税も会社が行っているので、自営業者の方ほど住民税について意識する事はないと思いますが、ただ会社を退職した時、またはその後新しい会社に就職した時には、住民税について考える時が訪れます。

その住民税ですが毎年1月1日から12月31日までの所得をもとに計算され、その計算された額を翌年の6月から納める事になります。

ですから例えば3月末に会社を定年退職して無職になったとしても、6月頃に届く住民税の税額通知書の金額は、前年の会社員時代の収入をもとに計算した金額になりますので、年収が高かった方は結構な金額になります。

この住民税を一括で納めるのか、それとも分割(一般的には6月、8月、10月、翌年1月の年4回で納めます)で納めるのか選択を迫られますが、年収の高かった方は納税資金を準備しておいた方が良いですね。

また分割納付を選択したうえで再就職した場合、そのまま分割納付を続けるのか、それとも給与から控除して会社に納付してもらう方法(特別徴収と言います)に切り替えるのか、考える必要があります。

その他に会社員の方が住民税について考える必要のあるシチュエーションとして、育児休業を取得した時があります。

6月21日のブログで解説しましたが、育児休業期間中でも住民税だけはどうしても納付する必要がありますので、育児休業に入る前にその辺について会社と相談しておく必要がありますが、「育児休業期間中の住民税の徴収猶予」という制度を利用する事もできます。

この制度は一時的に住民税を納税する事が困難であると地方公共団体の長が認める場合には、育児休業期間中の1年以内の期間に限り、住民税の徴収が猶予されます。

あくまで猶予であり免除ではありませんので、職場復帰後に納付する必要がありますし、猶予された期間分の住民税には延滞金が加算されますが、延滞金は猶予期間に対応する部分の2分の1は免除され、または地方公共団体の長の判断によりその全額を、免除する事ができるとされております。

この育児休業期間中の住民税の徴収猶予制度を利用してみたいと思う方は、お住まいの市区町村にご相談下さい。
posted by FPきむ at 23:37 | 労働保険・社会保険の税金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月21日

育児休業期間中の社会保険料と税金

育児休業期間中は3月31日のブログで解説しましたように、育児休業給付が支給されますが、同時に健康保険(介護保険も含む)と厚生年金保険の保険料が免除されます。

もちろん自動的に免除される訳ではないので、人事総務担当者は届出の必要がありますが、事業主負担分(児童手当拠出金を含む)も免除されますので、必ず手続きを行いましょう。

この免除期間は最長で子供が3歳になるまでの期間ですが、育児休業給付の支給は最長で子供が1歳6ヶ月になるまでの期間ですので、育児休業給付の支給が終わった後でも育児休業が続いていれば保険料の免除を受ける事ができます。

ここでの注意点としては、健康保険や厚生年金保険の保険料の免除を受けられるのは育児休業期間中ですので、育児休業に入る前の産前産後休暇(休業)中は、免除を受ける事ができません。

健康保険や厚生年金保険といった社会保険の保険料以外に、普段給与から控除されている保険料として、労働保険の一種である雇用保険の保険料がありますが、これに関しては給与の金額に一定の雇用保険料率をかけて計算しますので、給与がゼロになれば必然的に保険料もゼロになります。

これで社会保険料の解説は終わりましたので、次に税金のお話になりますが、給与明細を見てみるとおそらく、所得税と住民税が引かれていると思います。

まず所得税ですが先ほどの雇用保険と同じように、給与の金額に税率をかけて計算しますので、給与がゼロになれば必然的に所得税もゼロになります。

一方住民税は前年の1月から12月までの所得に対して課税されるので、たとえ今年育児休業を取得し所得がゼロになったとしても、住民税を支払わなければなりません。

よって育児休業期間中の社会保険料と税金で支払い義務があるのは、住民税のみという事になりますが、育児休業に入る前に住民税の支払いをどうするのか、会社と相談しておきましょう。
posted by FPきむ at 14:23 | 労働保険・社会保険の税金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする