2012年06月30日

子供の医療保険は「乳幼児医療費助成制度」を調べてからにする

子供が生まれると親としては子供の病気やケガに備え、医療保険に加入した方が良いのか悩んでしまいますが、その前に「乳幼児医療費助成制度」について調べておくと良いのです。

そして乳幼児医療費助成制度で、子供が病気やケガになった時の医療費をカバーできないと判断したら、医療保険への加入を検討します。

その乳幼児医療費助成制度とは、子供が病気やケガで保険診療を受けた時に、自己負担分の一部または全部を、自治体が負担してくれる制度です。

また入院した際には食事代として1日あたり原則780円の、「食事療養標準負担額」(11月12日のブログを参照)を医療機関の窓口に支払う必要がありますが、これに関しても乳幼児医療費助成制度により、自治体が負担してくれる場合があります。

6月16日のブログでは「入院時にかかる費用の目安額」について紹介しましたが、自己負担分の一部または全部と、食事療養標準負担額がなくなると、子供の医療費の心配はかなり少なくなる事が分かります。

それでもまだ心配があるという方、特に高度先進医療や保険が適応されない医薬品、医療機器を使った治療(これらを「評価療養」と言いますが、詳細については10月31日のブログを参照)の医療費が心配という方は、医療保険への加入を検討します。

乳幼児医療費助成制度について知りたいという方は、現住所がある自治体のホームページ(特に市区町村)を調べてみますが、自治体によってその内容は異なってきます。

東京都などは23区内でも、乳幼児医療費助成制度に若干の違いがあるようですが、子供が生まれてから引っ越しを検討している方は、こういった子育て支援の有無や量を、どこに住むかの判断材料のひとつにしてみるのも良いと思います。

また自治体によって乳幼児医療費助成制度の内容は異なってくると、先ほど書きましたが、もし比較検討するなら次の点をチェックしておきたいところです。

【助成内容】
子供が病気やケガで保険診療を受けた際の医療費は全額無料、つまり自己負担が一切ないという自治体もあれば、1日や1ヶ月単位で高額療養費(4月5日のブログを参照)のように、自己負担の上限を設けている自治体もあります。

また入院した際の食事代である食事療養標準負担額に関しても、自己負担が一切ないという自治体もあれば、一部は負担しなければならないという自治体もあります。

【助成期間】
子供が高校を卒業するまで助成してくれる自治体もあれば、子供が小学校を卒業するまでという自治体もあります。

また小学校を卒業するまでは入院も通院も無料、その後は高校を卒業するまで入院のみ無料など、入院と通院で助成期間を変えている自治体もあります。

【親の所得制限】
親の所得によっては乳幼児医療費助成制度を利用できないという、所得制限を設けている自治体もありますが、年収と所得は全く違いますので、その点については8月16日のブログを参照して下さい。

【医療機関の窓口での手続き】
医療機関の窓口での手続きについては、保険証と一緒に「医療証(自治体によって名前は違います)」を提出すると、その場で医療費が無料になったり、自己負担が軽減されたりする自治体が多いのです。

しかし一旦2割〜3割の自己負担を医療機関の窓口に支払い、後日申請により、自己負担分を払い戻す自治体もあります。

以上のようになりますが、乳幼児医療費助成制度が充実していない自治体に住んでいたとしても、0歳から小学校就学前の乳幼児の医療費の自己負担は、法律により2割となっております(詳細については11月7日のブログを参照)。

ですから医療保険の入院給付金や手術給付金などの設定額は、3割負担の場合よりも少なくする事ができますが、子供が生まれると病気やケガ以外にも別のリスクが発生します。

それは他人の車を傷つけたり、他の子供にケガをさせたりして損害賠償を請求されるリスクですが、医療保険の入院給付金や手術給付金などの設定額を低く抑えた分を、医療保険に特約として付加できる「個人賠償責任保険」に回せば、これらのリスクを回避する事ができます。
posted by FPきむ at 20:19 | 医療保険に加入する前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月25日

入院特約と単品の医療保険の違いとは

4月19日のブログでは生命保険や個人年金保険に、入院特約を付加するよりも、単品の医療保険に加入した方が良いと記載しましたが、この2つを比較してみますと次のようになり、やはり単品の医療保険の方が良い事がわかります。

(1)入院給付金の給付割合
生命保険や個人年金保険に付加する入院特約は、その保障する範囲により次のように分かれますが、「家族型」の妻や子供に対する入院給付金は、被保険者本人の6割程度に減額されてしまう場合が多いのです。

【本人型】
主契約である生命保険や個人年金保険の被保険者のみに対して、入院給付金が支払われます。

【家族型】
主契約である生命保険や個人年金保険の被保険者だけでなく、その家族にも入院給付金が支払われますが、以下のような3つのタイプに分かれます。

「本人・妻子型」
「本人・妻型」
「本人・子供型(子供は20歳未満に限られます)」

【子供向け】
主契約である生命保険や個人年金保険の被保険者の子供のみに対して、入院給付金が支払われます。

一方単品の医療保険はそれぞれが被保険者になり、個別に契約条件を定めますので、妻や子供の入院給付金が減額される事はありませんし、妻や子供の入院給付金を、夫より多めに設定する事もできます。

ただ全国の自治体で「乳幼児医療費助成制度」を行っておりますので、子供に対して入院特約を付加したり、単品の医療保険に加入させたりする必要はないという考え方もありますが、自治体によって対象となる子供の年齢、親の所得制限の有無などが異なります。

注:「乳幼児医療費助成制度」とは子供が病気やケガで保険診療を受けた時に、自己負担分の一部または全部を、自治体が負担してくれる制度です。

ですから支給条件が厳しい自治体に住んでいる場合には、入院特約や医療保険を検討した方が良いと思います。

(2)入院給付金の給付日数
入院特約は病気やケガで入院した場合に、原則として5日目より入院給付金が支払われますので、入院初日から4日目までの入院給付金は、支払対象外になってしまいます。

しかし単品の医療保険は病気やケガで入院した場合に、上記のような5日目より入院給付金が支払われるタイプだけでなく、5日以上入院すると入院初日から4日目までも含めて入院給付金が支払われるタイプ、5日未満の入院でも入院給付金が支払われるタイプなどがあります。

ただ入院特約を付加したり単品の医療保険に加入したりするのは、入院が長引き医療費の負担が大変になるのをカバーするためだと思いますので、4日以内の入院費用だったら保険ではなく、預貯金で賄っても良いと個人的には考えております。

(3)主契約との連動性
「保険期間」とは保険で保障される期間を示しますが、主契約である生命保険の保険料の支払いが負担になり、払済保険(3月26日のブログを参照)や延長保険(3月28日のブログを参照)に変更した場合、入院特約は消滅しますので、入院保障の保険期間はそこで終わってしまいます。

また保険料の支払いが60歳や65歳で満了する終身型の生命保険を、入院特約だけを残して解約しようとすると、保険料の支払い満了時から入院保障が終わる80歳になるまでの保険料を、一括で支払わなければならないのです。

入院保障が終わる期間を80歳から、終身に変更できる生命保険もありますが、どちらにせよ一括で支払う金額は数百万円になります。

もし数百万円の保険料を支払った後にすぐ死亡すると、残余期間に対応する保険料は、原則的に保険会社は返還してくれません。

このように入院特約は主契約との連動性が強く、柔軟な見直しができないという欠点がありますが、単品の医療保険は全く連動性がないので、柔軟な見直しが可能になります。

以上のようになりますが、もし入院特約から単品の医療保険に変更するなら、無保険になる期間が生じないように、単品の医療保険の契約が成立してからにします。

また入院特約を止めるのではなく、例えば日額1万円の入院給付金を確保したいと考えている場合に、入院特約の日額を5,000円に減らし、新しく単品の医療保険に、日額5,000円で加入するという方法も検討できます。
posted by FPきむ at 19:59 | 医療保険に加入する前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする