2012年07月25日

医療保険を比較するポイント

医療保険は病気やケガで一定の日数以上入院をした場合や、所定の手術を受けた場合に、入院給付金(6月11日のブログを参照)や手術給付金(6月6日のブログを参照)などが支払われる保険です。

6月25日のブログに記載しましたように、医療保険には特約型と独立型の二つがありますが、独立型は柔軟な見直しができるなど、4月19日のブログで紹介したメリットがありますので、以下では独立型の医療保険を比較するポイントについて紹介したいと思います。

(1)保険期間で比較をする
保険期間とは保険事故(入院や手術)が発生した場合に、給付金の支払いが保険者(保険会社)によって保障される期間になります。

この保険期間で医療保険を比較すると、一生涯の保障が続く「終身型」(6月4日のブログを参照)と、5年〜10年程度で保険期間が終わり、更新を繰り返していく「定期型」(6月13日のブログを参照)があります。

また保険期間を10年満期や80歳満期とし、定期型のように更新ができない「全期型」もありますが、この全期型はあまり種類が多くありませんので、実質的には終身型か定期型を選択する事になります。

どちらも一長一短がありますが、以下のような世の中の原理原則に沿って考えてみると、

・日本人は長生きである

・年齢が高くなると病気に罹る確率が高くなる

・いつ病気になるかわからない

・日本は高齢者の医療費が問題となっている

・いつ死ぬかわからない

保障が途切れる事なく一生涯の保障が続く、終身型の方がおすすめになります。

(2)保険料の金額で比較をする
一般的な医療保険は病気やケガをした場合に、入院給付金や手術給付金が支払われますが、入院給付金と手術給付金の金額が同じ医療保険なら、解約返戻金(9月12日のブログを参照)や配当、死亡保障や健康祝金のあるタイプの方が、当然保険料は高くなります。

ですから入院給付金と手術給付金にプラスされる保障の必要経費は、特約であっても特約でなくても、医療保険の加入者から徴収される保険料に含まれているという事です。

格安航空会社を利用する時のように、保障はシンプルで良いので保険料は安くして欲しいのか、それとも一般的な航空会社を利用する時のように、保険料は高くても良いので充実した保障が欲しいのか、どちらかを選択する必要があります。

なお入院給付金と手術給付金にプラスして付けられる特約については、7月9日のブログ7月11日のブログを参照して下さい。

(3)保険料の支払期間で比較をする
終身型の医療保険には、保険料を一生涯支払い続ける「終身払いタイプ」と、60歳や65歳までといった一定期間まで支払う「短期払いタイプ」があります。

終身払いタイプの方が保険料は安くなりますが、高齢になり収入が少なくなった時にも、保険料を支払い続ける事ができるかなどを考慮して、どちらを選択するか決めたいところです。

(4)入院給付金の支払開始時期で比較をする
多くの医療保険では入院初日から4日程度、入院給付金が支払われない期間(免責期間)を設けておりますが、日帰入院や1泊2日以上の入院でも、入院給付金が支払われるタイプもあります。

しかし(2)で紹介した解約返戻金や配当、死亡保障や健康祝金と同じように、5日未満の入院に対する入院給付金の必要経費は、特約であっても特約でなくても、医療保険の加入者から徴収される保険料に含まれているという事です。

ですから入院給付金と手術給付金の金額が同じ医療保険なら、5日未満の入院に対して入院給付金が支払われるタイプの方が、当然保険料は高くなります。

また入院給付金を請求するため「医師の診断書」を病院からもらうと、だいだい3,000円から10,000円の費用が掛かりますので、入院給付金の日額が5,000円で、1日分だけ入院給付金を請求する場合、受け取り額がマイナスになってしまう可能性があります。

ですから日帰入院や1泊2日以上の入院を保障する医療保険は、あまりおすすめできませんが、もしこのような医療保険に加入するなら、医師の診断書は必要なく、病院発行の領収書のコピーだけで請求できるタイプがおすすめになります。

(5)入院給付金の支払限度日数で比較をする
入院給付金には1入院あたりの限度日数と、保険期間を通じての限度日数がありますが、選択式(1入院120日・通算700日、もしくは1入院240日・通算1,000日)となっているものもあります。

1入院あたりの支払限度日数は60日〜1,000日程度ですが、60日か120日を選択している方が多いようです。

また保険期間を通じての支払限度日数は700日〜1,000日程度ですが、730日(約2年)前後を選択している方が多いようです。

以上のようになりますが医療保険も他の商品と同じように、充実したサービスを受けたいのなら、それに見合う保険料を支払う必要があるという事です。
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2012年07月23日

誰でも入れる医療保険はなぜ成り立つのか?

高齢になってから医療保険に加入したいと思う方は、医師の審査や告知書の提出をしないで加入できる、誰でも入れる医療保険(正式には「無選択型保険」と言いますが、詳細については4月4日のブログを参照)が、魅力的に見えるかもしれません。

しかし保険会社はボランティア団体ではありませんので、ちゃんと儲けが出せるように、次のような条件を付けている場合がありますので、その点には注意が必要になります。

(1)保険料の金額
医療保険の保険料は入院する確率を元に算出しているので、大雑把に言えば健康な方の10倍入院の可能性がある方なら、保険料を10倍にする必要があります。

そのため誰でも入れる医療保険は一般的な医療保険より、保険料は割高になっておりますが、加入時の保険料は割安にして、更新時に保険料が一気に上昇する場合もあります。

ですから最初の保険料の金額だけでなく、更新時の保険料も十分に調べて納得してから、誰でも入れる医療保険に加入した方が良いのです。

(2)医療保険ではなく傷害保険
誰でも入れる医療保険の保険料は割高と(1)で紹介しましたが、割安な医療保険も存在します。

しかしそのような保険は、誰でも入れる医療保険ではなく、誰でも入れる傷害保険である場合が多いのですが、つまり自動車保険などと同じ損害保険なのです(商品名の下に小さな文字で、「長期保障傷害保険」と記載されております)。

病気やケガをした時にお金を受け取れるなら、どっちでも良いではないかと考えてしまいますが、傷害保険は病気を補償対象に含めておらず、ケガだけしか補償しておりません。

また医療保険は入院給付金を日額1万円に設定しておけば、医療費がいくらになっても入院している限りは、日額1万円の入院給付金を受け取れますが、傷害保険は実際に掛かった費用までしか、保険金として受け取れません。

つまり傷害保険とはケガで入院や通院をした場合に、その入院や通院に掛かった費用が支払われる保険ですので、その点を十分に理解してから加入した方が良いのです。

(3)不担保または減額期間
誰でも入れる医療保険は保険に加入してから90日程度は、入院給付金や手術給付金などが支払われない期間(不担保期間)や、入院給付金や手術給付金などが減額される期間が設けられております。

それでは91日目から入院や手術をすれば良いと考えてしまいますが、不担保または減額期間が過ぎてから2年程度は、保険に加入する前に罹っていた病気に対して、入院給付金や手術給付金などが支払われません。

また保険に加入した後に罹った病気であっても、保険に加入する前に罹っていた病気と、医学上重要な関係のある病気であれば、入院給付金や手術給付金などが支払われません。

【病名→医学上重要な関係のある病気】
・高血圧症
→高血圧症を起因とする心臓疾患、脳血管疾患、腎臓疾患

・糖尿病
→糖尿病を起因とする腎症、網膜症、白内障

・大腸ホリープ
→大腸ホリープを起因とする大腸ガン

・動脈硬化症
→動脈硬化症を起因とする脳血管疾患

・胆石症
→胆石症を起因とする胆のう炎、胆のうガン、胆管炎

・胆機能障害
→胆機能障害を起因とする慢性肝炎、肝硬変、肝ガン

・高尿酸血症
→高尿酸血症を起因とする通風

誰でも入れる医療保険の保険期間は5年程度ですが、上記のように約半分は何らかの制限がある場合が多いですので、この点を十分に理解してから加入した方が良いのです。

(4)1入院と通算の限度日数
一般的な医療保険では60日〜1,000日程度の、1入院あたりで入院給付金が受け取れる限度日数があります。

また保険期間を通じて700日〜1,000日程度の、入院給付金が受け取れる通算の限度日数があります(詳細については6月11日のブログを参照)。

誰でも入れる医療保険はこの二つの限度日数が短く、1入院あたりの限度日数が45日や60日程度で、保険期間を通じての限度日数が120日程度となっております。

生命保険文化センターのサイトに掲載されている、厚生労働省が行った「病気別・年齢階級別平均在院日数」の調査を見ると、高齢になるほど入院日数は長くなる傾向がありますので、これはかなりのデメリットになります。

以上のような条件を付ける事により、誰でも入れる医療保険は成り立っておりますので、これらの点を十分にチェックして、預貯金よりも魅力があると判断したら、加入を検討すれば良いのです。
posted by FPきむ at 20:39 | 医療保険に加入する前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする