2020年12月01日

コロナで受診を控えても体調は悪化しないのなら、医療保険は不要なのか?

令和2年(2020年)11月6日の朝日新聞を読んでいたら、コロナ禍の受診控え、持病あっても「体調悪化せず」7割と題した、次のような記事が掲載されておりました。

『新型コロナウイルスの感染が拡大していた今年4〜5月に、持病があって通院を控えた人の7割が「体調が悪くなったとは感じない」と考えていることが、健康保険組合連合会(健保連)のアンケート結果から明らかになった。

感染をおそれた「受診控え」によって、体調が悪化する人が増えることが懸念されていたが、体調悪化を感じたとの回答は1割ほどだった。

健保連は、大企業などがつくる健康保険組合の全国組織。全国の20〜70代の男女を対象にオンラインで調査した。

高血圧症や脂質異常症といった持病がある3500人のうち、865人(24・7%)が通院の頻度を少なくしたり、取りやめたりして受診を抑制していた。

ただ、受診抑制をした持病のある人の69・4%は「体調が悪くなったとは感じない」と回答。10・7%は「体調が少し悪くなったと感じる」、1・5%は「体調がとても悪くなったと感じる」と答えた一方、「体調が回復した」とする人も7・3%いた』

以上のようになりますが、コロナで受診を控えた、持病のある方の70%くらいは、「体調が悪くなったとは感じない」と回答しているため、かなり驚きを感じました。

またコロナで受診を控えても、体調が悪化しないという事は、本来は必要のない治療を受けたり、薬を飲んだりしていたのではないか?という疑問が、頭の中に湧いてきたのです。

つまり医師が健康な人を何かの病気だと診断し、お金儲けのために通院させていたという訳です。

もちろん大多数の医師は、こんな事をしないはずですが、まったくありえない話ではないと思います。

一方で受診を控えた事により7%くらいの方が、「体調が回復した」と回答しているのは、「医原病」が減ったからだと推測されるのです。

この医原病とは医師や看護師などの、医療行為が原因で起こる病気を示しております。

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学が、平成28年(2016年)に発表した調査によると、アメリカ人の死亡原因の第3位は、過剰な医療や医療ミスなどの医療過誤になるそうです。

これだけ多くの方が医原病で亡くなっているのですから、受診を控えた方の体調が回復するのは、必然だと思います。

ところで平成29年(2017年)7月22日に、「AIに聞いてみた どうすんのよ!? ニッポン」というタイトルの番組が、NHKスペシャルで放送されました。

この番組を見ていたら、NHKが独自に開発したAI(人口知能)が、700万を超えるデータを、パターン認識という方法で解析し、次のような不思議な結論を導き出しておりました。

(1)健康になりたければ、病院を減らせ
(2)少子化を食い止めるには、結婚よりクルマを買え
(3)ラブホテルが多いと、女性が活躍する
(4)男の人生のカギは、女子中学生の“ぽっちゃり度”
(5)40代のひとり暮らしが、日本を滅ぼす

受診を控えた方の7%くらいは、「体調が回復した」という話を初めて聞いた時、(1)の「健康になりたければ、病院を減らせ」を思い出したのです。

その理由として近所に病院がなくなると、受診のために遠出をする必要があるため、受診を控える方が増えるからです。

(1)のような結論が導き出された理由について、様々な識者の方が分析しております。

この中で最も納得できたのは、「健康になりたければ病院を減らせ」NHK番組でAIが提言した背景という記事に掲載されていた、次のような鎌田實医師の分析です。

『AIが出した提言の一つに「健康になりたければ病院を減らせ」というのがあった。正確には、病院ではなく、病床数が減ると地域は健康になるといいたかったようだ。その例として、夕張市が紹介された。

夕張市はかつて171床の病院があったが、財政破綻によって、19床の診療所だけになった。これによってがんの死亡率は低下し、脳卒中も低下し、平均寿命も延びた。

高齢者一人当たりの年間医療費は81.1万円から76.9万円に減った。これらのデータだけを見て、「病院や病床数を減らせば、みんなが健康になる」と早合点してはいけない。

ぼくは、夕張市が財政破綻した2007年、夕張市で医療を立て直そうとしていた村上智彦医師と出会った。彼は、北海道瀬棚町(現せたな町)の日本一高かった老人医療費を、一人当たり70万円台にまで減らした実績をもっている』

『NHKのAIが「健康になりたければ病院を減らせ」と提言した背景には、村上医師をはじめ数人の志のある医師たちが、病床数が少なくなっても医療の質を落とさないように、在宅医療や健康づくりの意識を広めていた事実がある』

以上のようになりますが、この中で特に印象に残ったのは、「健康づくりの意識」という部分です。

コロナで受診を控えた方の7%くらいは、「体調が回復した」と回答しているのは、コロナで受診が難しくなったため、この健康づくりの意識が、以前より高くなったのも、理由のひとつと考えられます。

要するに各人の自助努力が、体調の回復に役立ったのですから、医療費の準備についても、貯蓄という各人の自助努力を、重視すべきだと思います。

一般的には300万円〜500万円くらいの、医療費用の貯蓄を準備できれば、医療保険を卒業できると言われておりますが、ここまで貯めるには、かなりの期間がかかるのです。

そのため医療費用の貯蓄を準備できるまでは、医療保険に加入しても良いのかもしれません。

ただコロナで受診を控えても70%くらいの方は、体調が悪化しなかったのですから、医療保険は必要最低限にして、貯蓄を優先すべきだと思います。
posted by FPきむ at 20:17 | 保険について思うこと、考えること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする