2020年06月16日

現在はテレビのニュースの方が、医療保険の広告よりも宣伝効果がある



令和2年(2020年)3月19日の保険市場TIMESを読んでいたら、「保険市場」、オンライン生命保険の申し込みが急増 新型コロナウイルスでと題した、次のような記事が掲載されておりました。

『アドバンスクリエイトは3月13日、新型コロナウイルス感染症による同社への影響について集計・分析し、結果を発表した。

これによると、同社が運営する日本最大級の保険選びサイト「保険市場」において、オンラインによる生命保険の申込件数が1月から急増していることがわかった。

保険市場では、感染症の報道が始まった1月以降からオンラインによる生命保険の申込件数が急増し、2月の申込件数は、前月より276件増えて1,534件となった。

この状況について同社では、今回の感染症により、医療保険の需要が高まったことと、在宅者が増えていることが影響していると推測している。

また同社の直営支店における面談数も、平時と変わらず、感染症の影響をほとんど受けていないことがわかった。

直営支店での2月の面談数は3,304件、1営業日あたりでは184件となっている。

同社では、3月初旬に感染症予防・拡大防止の措置を徹底する旨のリリースを発表し実践もしているため、今後も安心して利用してほしいとしている』

以上のようになりますが、この記事を読んでみると、オンラインによる生命保険、特に医療保険の申込件数が、1月頃から急増している事がわかります。

この理由は日本でも1月頃から、新型コロナウイルスの感染が始まったからだと思います。

ただ新型コロナウイルスの感染が深刻な問題になってきたのは、3月後半という印象があるため、1月頃から申込件数が急増したのは、早急すぎるように思えるのです。

この理由について考えていたら、9割の人間は行動経済学のカモである(著:橋本之克)の中に記載されていた、人々が保険に加入する3つの理由を思い出したのですが、一部を紹介すると次のようになります。

『第一の理由は「確率加重関数」と「確実性効果」によるものだ。

人間は、ゼロリスクであることを重視する。無意識のうちに、確率がゼロであることは価値があると判断してしまう。

つまり保険によって損をする確率がゼロになるのは、素晴らしいことに思えるわけだ』

『第二の理由として「利用可能性ヒューリスティクス」がある。

人間は、正確な情報が得られない状況では、限られた情報を根拠に判断を下してしまうことがある。

日頃、よく目にしたり、印象的だったりすることは、高い確率で実際に起こるものであると考えてしまうバイアスがあるのだ。

例えば、自動車事故や住宅の火災などは、テレビのニュースや新聞の報道で頻繁に目にする。

すると、それが自分の身に起きる確率は、実際以上に高いと考えてしまう人は多くなるのである』

『第三の理由は「リスク評価」に関するものだ。

先に述べたように、人間は、大きな破局や災害が起こる「恐怖」を感じると、それが起きる確率を高く見積もる。

自身の身にその災厄が降りかかったらどうなるか、という想像をし、感情を移入する。結果、客観的な判断ができなくなり、誘導されやすくなる』

以上のようになりますが、人々はテレビのニュースや新聞の報道で頻繁に目にするものを、実際以上に高い確率で、自分の身に起きると考えてしまうのです。

また人々は自分の身に、何か悪い事が起きる恐怖を感じると、その悪い事が起きる確率を、高く見積もってしまうのです。

こういった人々のバイアス(先入観、偏見)が、保険に加入する動機になっているという訳です。

改めて新型コロナウイルスの問題について考えてみると、テレビのニュースや新聞の報道で、これに関する話題を頻繁に目にするようになったのは、1月頃からではないかと思います。

またそれを見た方々が、新型コロナウイルスに感染する恐怖を感じたので、感染が拡大する3月後半を迎える前に、オンラインによる医療保険の申込件数が、急増したと推測するのです。

そうなるとこの時期に関しては、テレビのニュースや新聞の報道の方が、医療保険の広告よりも、宣伝効果があったという事になります。

ただ世界各国と比較すると、日本人の死亡率はかなり低いとわかってきたため、以前より人々が感じる恐怖は、和らいでいると思います。

そのためテレビのニュースや新聞の報道の宣伝効果は、まだ健在していると思いますが、最初の頃よりは低下しているのかもしれません。
posted by FPきむ at 20:55 | 保険について思うこと、考えること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする