2020年05月24日

「コロナ助け合い保険」は旅行保険と違って、止める時期の判断が難しい

令和2年(2020年)5月5日の保険市場TIMSを読んでいたら、justInCase、シンプル医療ほけん「コロナ助け合い保険」販売開始と題した、次のような記事が掲載されておりました。

『株式会社justInCaseおよび株式会社justInCaseTechnologiesは2020年5月1日、「コロナ助け合い保険」を開発し、販売開始した。

これは最大限安価な保険料でシンプルな保障を備えられる、シンプル医療ほけん。手続きはスマホやPCからで完結することができ、人との接触を回避できる。

同保険では、1泊2日以上の入院に対して入院一時金10万円を保障する上、新型コロナウイルス罹患時の自宅療養にも対応するとのこと。

保険料は安価におさえてあり、月払いのみとなっており、クレジットカードでの決済完了後、すぐに保障が開始される。

同商品は、新型コロナウイルス感染症拡大によって不安を抱える全ての人に向けて、保険会社としてできることを考え、社員全員一致で開発を決意したというもの。同保険の収益から必要経費を引いた全額を医療機関に寄付するとしている。

経済的に苦しい状況の人々や、感染リスクを背負って業務にあたっている人々、離れていて会えない大切な人に向けてのプレゼントなど、多くの人に利用してもらいたいとのこと』

以上のようになりますが、新型コロナウイルスが日本国内で問題になり始めたのは、おそらく1月の後半くらいではないかと思います。

それからわずか数ヶ月で、新しい保険を開発して販売するのは、すごくスピード感があると思いました。

コロナ助け合い保険を開発した、株式会社justInCaseについて調べてみると、平成28年(2016年)12月に設立された、「少額短期保険業者」でした。

この少額短期保険業者とは、一定の事業規模の範囲内において、保険金額が「少額」、保険期間が「短期」(生保医療分野は1年以内、損保分野は2年以内)の、保障性商品だけを引き受ける保険業者になります。

そのためコロナ助け合い保険は、入院一時金が10万円で、保険期間は1年(更新が可能であり、更新後は入院一時金を再び受け取れる)という、少額で短期の保険です。

また保険金額が少額になるため、男性の保険料は月580円〜730円、女性の保険料は月560円〜770円と、かなりお安くなっております。

ただ新規契約できるのは、15歳から64歳になるため、65歳以上の方は加入できません。

このような特徴のあるコロナ助け合い保険ですが、次のような点に注意する必要があると思います。

(1)新型コロナウイルスに特化した医療保険ではない
コロナ助け合い保険という名称を初めて見た時、新型コロナウイルスに感染して入院した場合に、10万円の入院一時金が支払われると思いました。

しかし実際はケガまたは病気で、1泊2日以上入院した場合に、入院一時金が支払われるため、ケガや病気の種類は問わないようです。

そうなるとコロナ助け合い保険の保障内容は、一般的な医療保険とあまり変わりがないと思いました。

株式会社justInCaseのウェブサイトを見てみると、コロナ助け合い保険の正式名称は、「総合医療保険」と記載されているため、やはり一般的な医療保険のようです。

ただ新型コロナウイルス感染症により、自宅や臨時施設などで医師の治療を受けた際にも、入院一時金が支払われます。

この辺りは一般的な医療保険と違いますが、新型コロナウイルスの感染者が減少すれば、医療機関のベッドに空きが出るので、自宅や臨時施設などで医師の治療を受ける機会は、減ってくるような気がするのです。

(2)入院一時金10万円の価値が評価できない
入院期間が長期に及んだ場合には、多額の費用がかかるため、入院一時金の10万円を受け取っても、まったく足りないと思います。

一方で数日の入院で済んだ場合には、あまり費用がかからないため、入院一時金の10万円を受け取れば、十分だと思います。

新型コロナウイルス感染症は新しい病気のため、前者の長期に該当するのか、それとも後者の短期に該当するのかが、よくわかりません。

市区町村などが入院日数の目安を発表しておりますが、暫定値や中国でのデータを元に算出したものなので、あまり信頼できないと思います。

また最近は退院した後に、なぜかまた陽性になってしまい、再び入院する事例が発生しているのです。

そのため10万円という入院一時金の価値を評価するのが、とても難しいと思うのです。

(3)旅行保険と違って止める時期の判断が難しい
コロナ助け合い保険から支払われるのは、入院一時金の10万円のみになるようです。

そのため一般的な医療保険の上乗せとして、新型コロナウイルスが収束するまでの期間限定で、コロナ助け合い保険に加入した方が良いと思います。

例えばどこかに旅行する時に、自宅を出発してから帰宅まで保障が続く、「旅行保険」に加入するような感じです。

ただコロナ助け合い保険は旅行保険と違って、保障を止める時期の判断が難しいと思います。

その理由として感染が収束したと思ったら、感染拡大の第2派や第3派が、やってくる可能性があるからです。

そのうえワクチンが開発されたとしても、生産能力に限界があるため、世界中に行き渡るまでに、かなりの期間がかかるからです。

新型コロナウイルス感染症以外でも、入院一時金の10万円は支払われるため、ずっと加入しても良いのですが、年齢が上がるごとに保険料が上がる点に、注意する必要があります。

またずっと加入する予定なら、もっと保障が厚い医療保険に、最初から加入した方が良いと思うのです。
posted by FPきむ at 20:19 | 保険について思うこと、考えること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする