2012年06月20日

入院時に確保できる収入の目安額

6月16日のブログでは「入院時にかかる費用の目安額」について紹介しましたが、出費ばかりではなく次のような、入院時に確保できる収入もあります。

(1)傷病手当金
傷病手当金(3月29日のブログを参照)とは、健康保険の加入者が業務外の病気やケガで仕事を休み、そのため給与が支払われない場合に、1日あたり標準報酬日額(10月3日のブログを参照)の、6割程度が支払われる制度です。

病気やケガで療養をしている時に、収入の軸となるのが傷病手当金になりますが、自営業者の方などが加入する国民健康保険には、傷病手当金の制度がありません。

ですから医療保険の入院給付金をいくらに設定するか決める際には、自営業者の方は会社員や公務員よりも、多めに設定しなければなりません。

なお傷病手当金は非課税になりますので、年末調整や確定申告の時に、収入として申告する必要はありません。

また業務上の傷病や通勤災害のため休業し、そのため給与が支払われない場合には、労働者災害補償保険(以下では労災保険で記述)から、休業(補償)給付(5月7日のブログを参照)が支払われますが、自営業者の方には休業(補償)給付も支払われません。

ただ労災保険に特別加入(6月25日のブログを参照)をする事により、休業(補償)給付が支払われる場合もあります。

(2)配偶者や家族の収入
自営業者の方は医療保険の入院給付金を、多めに設定した方が良いと(1)で記載しましたが、配偶者や家族が同じ仕事に就いており、入院前と変わらず事業を行っていけるなら、入院給付金を多めに設定しなくても構いません。

また会社員や公務員の方は共働きで、傷病手当金と配偶者の収入を合わせ、入院前と変わらない生活水準を維持できるのであれば、入院給付金を削減する事もできます。

(3)勤務先が実施している福利厚生制度
会社員や公務員の方は福利厚生として、次のような制度を利用できる場合がありますが、これらも入院時に確保できる収入になります。

【会社の規定による傷病見舞金】
従業員が業務外の病気やケガで仕事を休んだ場合に、「一律○○円」という形で支払われるのが傷病見舞金になります。

詳細については福利厚生制度について解説している冊子や、就業規則10月24日のブログを参照)などに記載されていると思いますので、そちらをご確認下さい。

【労働組合の規定による入院共済金】
組合員が業務外の病気やケガで仕事を休んだ場合に、「一日○○円」という形で支払われるのが入院共済金になります。

詳細については労働組合に問い合わせてみますが、会社によって組合員になれる範囲が異なりますので、その辺りについても聞いておくと良いと思います。

【共済会(互助会)の弔慰規定による入院見舞金】
共済会(互助会)の会員が業務外の病気やケガで仕事を休んだ場合に、「一律○○円」という形で支払われるのが入院見舞金になります。

詳細については福利厚生制度について解説している冊子などに、記載されていると思いますので、そちらをご確認下さい。

【組合健保や共済組合の上乗せ給付】
勤務先の健康保険が「協会けんぽ」ではなく、「組合管掌健康保険」(以下では組合健保で記述)である会社員の方、もしくは共済組合に加入している公務員の方は法定給付に上乗せして、次のような付加給付が支払われる場合があります。

・高額療養費の上乗せ給付
入院や手術で医療費がかなり高額になっても、1ヶ月あたり9万円前後で済んでしまいますが、これは高額療養費(4月5日のブログを参照)という制度があるからです。

しかも組合健保や共済組合では、この高額療養費に上乗せ給付をしている場合があり、1ヶ月あたりの医療費の上限が、2万円〜4万円程度で済んでしまう組合健保や共済組合もあります。

・傷病手当金の上乗せ給付
冒頭で紹介した傷病手当金ですが、法定給付は1日あたり標準報酬日額の6割程度です。

しかし組合健保や共済組合では、この傷病手当金に上乗せ給付をしている場合があり、標準報酬日額の8割程度が支払われる、組合健保や共済組合もあります。

・差額ベッド代の上乗せ給付
4人以下の部屋で一定の要件を満たす病室に入院した場合、差額ベッド代(10月31日のブログを参照)が発生しますが、この差額ベッド代がかかった時に、その金額の一部を補助してくれる組合健保や共済組合もあります。

以上のようになりますが自営業者の方は、病気やケガに対する保障が会社員や公務員と比べて、とても少ない事がわかります。

これをカバーする方法として、医療保険の入院給付金を増額するという方法もありますが、国民健康保険組合が運営する国民健康保険に加入するという方法もありますので、詳しくは全国国民健康保険組合協会のホームページをご確認下さい。
posted by FPきむ at 20:36 | 医療保険に加入する前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする