2012年06月04日

終身型医療保険とは

「終身型医療保険(以下では終身型で記述)」とは、保険に加入してから死亡するまで、いつ病気やケガになっても入院給付金や、手術給付金などの給付金が支払われる医療保険になります。

なお終身型とは対照的な医療保険として、入院給付金や手術給付金などの給付金が支払われる期間が決まっており、それを更新していく「定期型医療保険(以下では定期型で記述)」があります。

この終身型は死亡するまで保険料を支払い続ける「終身払込みタイプ」と、60歳や65歳までなど一定期間まで保険料を支払う、「短期払込みタイプ」に分かれます。

また終身払込みタイプの中には、60歳以降の保険料が半額になる商品もあるようです。

どちらが良いかについては意見が分かれますが、医療保険の保険料は数千円ですので、年金生活が始まっても払えない金額ではないと思います。

ですからどちらを選んでも良いと思いますが、短期払込みタイプは保険料を前払いしているのですから、60歳まで保険料を支払うタイプに加入している方が、61歳で死亡してしまった場合には、多額の保険料が無駄払いになってしまいます。

しかし人間の寿命は誰にもわからないので、どちらが損か得かも誰にも分かりませんが、理屈のうえでは平均寿命より長生きすれば、短期払込みタイプの方がお得になります。

その他に終身型は解約した時に「解約返戻金が支払われるタイプ」と、「解約返戻金が支払われないタイプ」に分かれますが、解約返戻金が支払われるタイプはその分だけ、保険料は高めになっております。

また医療保険は生命保険とは違い高齢になるほど必要になり、途中で解約する事はあまり考えられませんので、個人的には解約返戻金の支払われないタイプがおすすめになります。

ただ解約返戻金が支払われるタイプのメリットとして、預貯金の口座から保険料の引き落としが2ヶ月連続でできなかった場合、その医療保険は失効してしまいますが、解約返戻金が支払われるタイプは解約返戻金を保険料に充当しますので、すぐには失効しません。

これを「自動振替貸付制度」と言いますが、詳細については3月24日のブログを参照して下さい。

以上が終身型の特徴になりますが、そのメリットとデメリットを定期型と比較してみますと、以下のようになります。

【終身型のメリット】
定期型は更新のたびに保険料が上がっていきますが、終身型の保険料は死亡するまで変わりません。

また定期型は80歳程度になると保障が終わってしまいますが、終身型は死亡するまでいつ病気やケガになっても、入院給付金や手術給付金などの給付金が支払われます。

【終身型のデメリット】
加入当初の保険料を比較してみますと、定期型より終身型の方が保険料は高くなりますが、定期型は更新のたびに保険料が上がっていきますので、いずれは逆転して定期型の方が保険料は高くなります。

また最終的な保険料の支払い総額も80歳程度まで更新を続けた場合、終身型の方が安くなる場合が多いですので、これはデメリットでありメリットでもあります。

また長い年月が経過すると以下のような変化がありますが、定期型は更新をする際に、それに対応して保障内容を見直しできるのに対し、終身型は更新がなく見直しができないというデメリットがあります。

・健康保険制度
病院の窓口で支払う患者の医療費の負担は、つい数年前まで2割だったのが3割になりましたが、このような健康保険制制度の改正に合わせ、柔軟な見直しができない点はデメリットです。

・医療技術
医療技術の進歩により平均的な入院日数は、どんどん短くなっておりますが、それに合わせ「日帰り入院」でも入院給付金が支払われる、医療保険が開発されました。

また医療技術の進歩により手術方式が変わり、その新たな手術方式でも手術給付金が支払われる医療保険が開発されますが、このような医療技術の進歩に合わせ、柔軟な見直しができない点はデメリットです。

・物価の変動
日本では長らくデフレが続いておりますが、今後インフレになり物価が上昇しますと、5千円の入院給付金の価値は下がり、入院時に受けられる医療サービスの質や量が低下します。

注:インフレーション(インフレ)とは、モノやサービスの全体の価格レベルが、持続的に「上昇」する経済現象を示し、またデフレーション(デフレ)とは、モノやサービスの全体の価格レベルが、持続的に「下降」する経済現象を示します。

公的年金制度は物価の変動に合わせ年金額が変動する、物価スライドの仕組みを採用しておりますが、民間の保険会社が販売する生命保険の死亡保険金や、医療保険の給付金には、物価スライドの仕組みがありません。

ですからこのような物価の変動に合わせ、柔軟な見直しができない点はデメリットです。

ただ健康状態の良い方であれば、これらの変化に対応するため終身型を解約して、新しく開発された終身型や定期型に加入する事もできますので、全く保障内容の見直しができない訳ではありません。

ですから個人的には定期型より終身型の方が良いと思いますが、特に若いうちから医療保険に加入する場合には、終身型の方がおすすめになります。
posted by FPきむ at 20:42 | 医療保険の知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする