2011年09月14日

生命保険をテーマにしたドラマ「ラストマネー」がNHKでスタート



平成23年(2011年)9月12日からNHKで、生命保険をテーマにした新しいドラマがスタートしましたが、それは「ラストマネー・愛の値段」というタイトルのドラマです。

全7話のドラマで放送時間は毎週火曜日の22時から22時55分までになりますが、1話完結のようなので第1回目を見逃した方も十分楽しめると思います。

このドラマのストーリーを簡単に紹介しますと、伊藤英明さん演じる向島朔太郎は清和生命という保険会社で働き、保険金の支払いが複雑な案件や事件性のありそうな案件を調査して、支払いの可否や額を決めてゆく「保険金査定部特殊案件グループ」に属しております。

伊藤英明さん演じる向島朔太郎はこういった複雑な案件を、情に流されず冷酷に処理していきますが、向島朔太郎はずっと非情な人間だった訳ではなく、情にひきずられて十分な調査をせず保険金を支払い失敗した過去が、彼を非情な人間に変えてしまったのです。

しかし完全には非情になれず、時折本来の情にもろい性格が顔を出して心が揺れ動きますが、この向島朔太郎が持つ二面性を伊藤英明さんが上手く表現しており、そこが「ラストマネー・愛の値段」で一番印象に残った点です。

もちろん他の俳優さんの演技も良く、ストーリー自体も面白かったのですが、さすがNHKだと思ったのはドラマを通じて、生命保険や法律の勉強ができる点です。

第1回目は自動車事故をテーマにした話でしたが、数人の者が死亡した場合において、そのうちの一人が他の者の死亡後になお生存していた事が明らかでない時は、これらの者は同時に死亡したものと推定する「同時死亡の推定」という民法の用語が登場しました。

その他にも「ラストマネー・愛の値段」を見ていて印象に残った点や勉強になった点がありましたので、少しだけ紹介したいと思います。

(1)生命保険は契約である
ほとんどの保険約款では被保険者が契約日、または復活日から2年以内に自殺した時には、保険金は支払われないと規定されております。

ドラマの冒頭では夫を自殺で亡くし悲しみにくれる妻が登場しますが、伊藤英明さん演じる向島朔太郎は夫が生命保険の契約をしてから2年を経過していないので、保険金は支払えないと付き返します。

その妻は夫が生命保険の契約をしてから2年まであと一週間なのだから、保険金を支払って下さいと懇願しますが、向島朔太郎は全く相手にせずその場を立ち去ります。

生命保険に加入した方もしくは加入を検討されている方は、生命保険に安心を求めたり、残された家族の幸せを求めたりと、生命保険を感情的に捉えてしまいます。

しかし保険会社にとって生命保険はあくまで契約ですので、上記のように遺族が困っていても契約にない事はしてくれません。

(2)保険金は多すぎても良くない
第1回目のストーリーは自動車事故で亡くなった夫婦の両親同士が、保険金の支払いをめぐり争う話でしたが、急に大金をもらえるチャンスが訪れると、たとえそれ程生活に困っていない人でも、そのお金を手にしたくなり争いが起きる事は、ドラマ以外でもある話だと思います。

ですから保険金は多ければ良いというものではなく、必要な人に必要な金額が渡るようにするのが一番良いのですが、その必要な金額を準備するのは生命保険の保険金だけではなく、社会保険の遺族給付も組み合わせて考えなければなりません。
「ラストマネー・愛の値段」の公式サイト
posted by FPきむ at 20:28 | 民間保険の最新情報と法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする