2011年09月12日

解約返戻金とは

解約返戻金とは保険を解約した時に戻ってくるお金になりますが、支払った保険料のすべてが戻ってくる訳ではありません。

貯蓄性の高い養老保険や終身保険の加入者が、保険会社に支払う保険料を分解してみますと、保険会社の経費に使われる「付加保険料」と、将来の保険金の支払いに使われる「純保険料」に分けられます。

今度はその「純保険料」を分解してみますと、死亡保険金の財源に使われる「危険保険料」と、解約返戻金の財源に使われる「貯蓄保険料」に分ける事ができます。

ですから解約返戻金として支給されるのは、支払った保険料の総計から付加保険料と危険保険料を引いた金額になってしまいますが、これを式にしてみますと下記のようになります。

解約返戻金={支払済み保険料の総計−(付加保険料の総計+危険保険料の総計)}×予定利率+配当とその運用益の合計

この式の中で大きな比重を占めているのが、保険会社の経費として使われる「付加保険料」になりますが、保険会社の経費は契約時にかかるものが多いので、保険の契約をしてからすぐに解約をすると解約返戻金は全く支給されません。

一方保険の契約期間が長くなれば解約返戻金の金額は上昇していきますが、これは毎月支払う保険料−(付加保険料+危険保険料)によって導き出された貯蓄保険料が少しずつ蓄積していきますので、掛ける予定利率が変わらなくても解約返戻金は上昇していきます。

また配当金を現金などで受け取らず積立にしている場合、配当金は一定の利率で運用され、保険を解約した時には解約返戻金の一部として配当金とその運用益を受け取れますが、これも保険の契約期間が長くなれば解約返戻金の金額が上昇していく理由となっております。

配当には通常配当と特別配当がありますが、特別配当は10年以上継続している契約に対して支給される配当ですので、特別配当のある保険の場合には10年以上加入してから解約すると、解約返戻金が更に増えます。

ただどちらの配当もいくら支給されるのかわかりませんので、不確実な配当よりも確実に保険料が安くなった方が良いという方のために、配当は全く支給されないが、その分だけ保険料の安い「無配当保険」があります。

ちなみに生命保険会社各社の配当率は新聞に発表されているので、配当がある生命保険への加入を希望されている方は、比較の参考にしてみると良いと思います。

最後に危険保険料についてですが、人間は年を重ねるごとに死亡率が高くなるので、若いうちは上記の式の危険保険料をあまり使う必要があまりませんから、若いうちに解約すればその分だけ解約返戻金は多くなりそうな気がします。

しかし若い内に使用しなかった危険保険料を責任準備金として蓄えておき、高齢になり死亡率が高くなった時に支給しますので、若いからといって支払保険料からマイナスされる危険保険料が少ない訳ではないのです。
posted by FPきむ at 20:07 | 生命保険の知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする